千葉県立東葛飾高等学校

所在地
柏市旭町3-2-1
交通
JR柏駅・東武アーバンパークライン柏駅から徒歩8分。
ホームページ
https://cms1.chiba-c.ed.jp/tohkatsu/

「自主自律」の精神大切に

 千葉県立東葛飾高等学校は、大正13年に県立東葛飾中学校として開校した創立93年を数える県北の伝統校で、千葉公立御三家の一つとされています。昨年開校した県立東葛飾中学校とともに、併設型中高一貫校になりました。

 校是は「自主自律」。何事にも生徒が主体になると同時に自らを律して学園生活を送っています。校則よりも生徒が作り上げた自主規約の「自治要綱」の方が多く、全文が生徒手帳に記載されています。

 自由な校風は服装にも見られ、校則には「学習の場にふさわしい服装」と定められているだけ。千葉県内で唯一、私服での通学が認められている高校です。

 校章は、所在地である柏市にちなんで柏の葉3枚をデザインしたものです。校歌のほかに旧制東葛飾中学校から「緑葉歌」が歌い継がれていて、生徒に親しまれています。

 「学力・人間力・教養を高め、グローバル社会で活躍できる人材育成」が教育方針。2学期制が採用され、週の授業時間は33時間です。 千葉県の医師不足の実態を踏まえ、将来の地域医療を担う人材の育成を図るために平成26年度から「医歯薬コース」が設置されました。

 教養講座の「東葛リベラルアーツ講座」では、大学教授や各分野の専門家を講師に招き、土・日曜を中心に年間50回以上開講され、グローバル社会に対応できる幅広い教養を身につけます。40年以上続く伝統の課題探究型学習が「自由研究」です。生徒一人ひとりが自らテーマを設定、1年間をかけて研究を重ねて論文を完成させます。

感動と思い出、東葛三大祭

 「東葛三大祭」と呼ばれるスポーツ祭、合唱祭、文化祭は、長年続く東葛飾高校の名物となっています。各行事では、それぞれ実行委員会が立ち上げられて企画をし、さらにボランティアスタッフによる「プロジェクト」メンバーが集って、運営にあたっています。

 6月末に合唱祭が松戸森のホール21で開催されました。生徒はクラスごとに朝や放課後、休日に練習に励み、本番に臨みました。今年はどのクラスも完成度が高く、特に3年生の発表は、心を打ち感動を与えてくれるものでした。PTAや職員、有志も歌声を披露しました。

 東葛三大祭の最後を飾るのは文化祭です。今年のテーマは「と…時は祭だ う…生まれる笑顔 か…輝く青春 つ…つかみとれ」。9月に部活動・有志団体の発表が中心のⅠ部とクラスの発表が中心のⅡ部が行われ、生徒が一つになって盛り上がりました。

 部活動も盛んです。文化系23、運動系19の部・同好会が活動していて、一人でいくつもの部・同好会を掛け持ちしている生徒もいるため、加入率は117%に上ります。高校の部活動では珍しいフェンシング部、水球部も活躍しています。

懸命に努める先はそれぞれ 生徒会長・川上剛太郎

 東葛高校では、生徒が皆、勉強や部活動や行事や生徒会活動に頑張って取り組んでいます。もちろん、すべてにおいて懸命に、なんてことはとてもじゃないができません。皆それぞれどこかで頑張っています。

 私の場合は、頑張る先がたまたま生徒会活動の「自治」でした。他にも部活、勉強、行事など皆が何かしら一生懸命努める先を持っています。私はそれが東葛の一番の魅力だと感じます。

 皆何かを頑張っているから、他人の努力を認め合い、他人の個性を認め合う。その上に伝統である「自主自律」が成り立つのです。

校長の声

大森英一校長 本校は、「自主自律」の校是のもと、世界で活躍する有為な人材を輩出する学校として、90年以上の歴史を積み重ねてきました。その良き伝統を守りつつ、医歯薬コースや併設中学校を開設し、時代の先駆的な役割を担うために、進化を続けています。

 質の高い授業はもちろん、リベラルアーツと呼ばれる教養講座も数多く開設しています。また、部活動や三大祭などの学校行事、生徒会を中心とする自治活動と、生徒を成長させる場面をたくさん用意しています。これからも生徒の主体性を育みながら、心豊かな時代のリーダーを育成するため、学業のみならず、人として大きく成長できる教育活動を展開していきます。

 新設された中学校と共に、生徒一人ひとりの「夢の実現」に向け、皆様方との連携を深めながら着実に進化を遂げていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。